【ファイル共有】ShareとOneDrive。どっち使ったらいいのさ問題を決着する。
最終更新日: 2022/08/10 2:43pm
こんにちは。経理の小高です。
今日は「ShareとOneDrive、一体どっちを使ったらいいのさ」問題について考えてみたいと思います。
弊社のShareとマイクロソフトのOneDrive。以下については同じです。
- ファイル(データ)を保管する
- 保管したファイル(データ)を共用できる。
- インターネットがつながればどこからでも使える。(Shareではオプションです)
以下についてはちょっと違います。
- OneDriveは完全クラウド、Shareはオンプレミス(ハードウェアを事務所に設置する)
- Shareはバックアップの一部をクラウドバックアップ
結論をいうと「適材適所で使ってくださいね」という(都合の良い)ことになるのですが、1つ1つ順を追って説明したいと思います。
タイトルはジャジャン。
まずはShareをつかったファイル共有です。
一般にファイル共有というと
- ファイルの保管に使うコンピュータを導入して
- 「いろいろな部署、職位の人たち」がファイル(データ、文書)を共有する
ことをさします。
以下では、これを「Share型ファイル共有」と呼びますが、高価なWindowsサーバーや安価なNASもこの接続形式(ネットワーク形式)を採用しています。
次はOneDriveです。
Share型との大きな違いは
- 誰かが作ったファイルを誰かと共有する
というやり方をしている点です。
(Shareと混同して紛らわしいですが)「このファイルを鈴木くんとシェアしよう」というのがOneDriveの基本です。
これを以下では「OneDrive型ファイル共有」とよびましょう。
Share型とOneDrive型。もう少しつっこんで見てみましょう。
当たり前に思えるかもしれませんが、Share型ファイル共有では、多くの場合「組織」や「職位」といったものがフォルダー構成に反映されます。
「経理部の人はこのフォルダーを使って」とか、「このフォルダーは部長さん以上しか見てはダメ」とか。
逆にShare型ファイル共有は、このような組織や職位、ルールを反映させるに都合がいいファイルの共有方法と言えるでしょう。
これに対して、OneDrive型のファイル共有が発展すると、蜘蛛の巣のようなメッシュ型の共有構造が出来上がります。
OneDriveでも階層構造を作ることはできますが、本来的にはこのようなメッシュ構造が本質的です。
OneDriveやGoogle Driveを使った場合に、「知らずにファイル(データ)をインターネットに公開していた」という事故が発生するのは、このように共有構造が複雑だからだともいえます。
ここまでをまとめると「会社でファイル(データ)を共有する」場合には、組織や職位、ルールを反映しやすい「Share型ファイル共有」にメリットがあることがわかります。
「OneDrive型ファイル共有」にはデータを暴露してしまうというセキュリティ的なリスクが潜在するので気をつける必要があります。
それではOneDrive型はダメなのでしょうか?
もう一度「その良さ」を考え直してみましょう。
ここで見逃せないのが「すばやい検索」性能があることです。
OneDriveやGoogle Driveはともに「フリーワードで高速にファイルを検索できる」という強力な機能があります。
OutlookやGmailといったメールシステムにも同様に強力な検索機能がありますね。
「検索できるファイル(データ)を整理整頓する必要はない」というのは、Googleがインターネットで実現したことです。これ大変重要。
そう。OneDriveはデータを「フォルダーで階層なんかせずに突っ込んでしまえ」というシステムなのです。
これでだいぶ本質が浮かび上がってきたと思います。
まとめると、個人的な資料(メモ)は整理なんかせずにOneDriveに突っ込んでおき、ディスカッションで必要になった場合に相手とシェアするのがいいですね。
これが「OneDrive型ファイル共有」のベストプラクティスです。
これに対して、会社組織として共有する文書は「Share型ファイル共有」するのがベターです。
同時にここで重要な問題がひとつ決着します。
個人事業の場合にはOneDriveに突っ込んでおくのがベスト。
ということです。
完全に独立して仕事をされている方はShare型のファイル共有はいらない、ということですね。
(Shareの開発元がこんな残念な結論を言ってしまっていいのか?と思いますけども)
ここまで読んでいただき大変ありがとうございました。
「ShareとOneDrive。どっち使ったらいいのさ問題」がさっぱり解決しました。
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