【ソラカメ】小型監視カメラAtom Cam2とAtom Cam Swingの違いとポイント
最終更新日: 2024/02/29 1:52pm
こんにちは。
小高です。
ここのところ集中してAI関連(画像認識)のトピックスをアップしています。
これらのブログで利用した静止画や動画は、主としてAtom Cam2、Atom Cam Swing(アトムテック社)の2台を使って撮影しています。
Atom Camに「ソラカメ(ソラコム社)」というクラウドカメラサービスのライセンスを適用することで応用の幅が広がります。
画像系のシステムは「将来性がありそう」ですので、以下の場所に設置して試験しています。
– Atom Cam2 :会社の入り口を監視するために屋外に設置
– Atom Cam Swing :居室の入り口(屋内)に設置
図1:Atom Cam2 (屋外設置)
図2:Atom Cam Swing (屋内設置)
以下では、購入から設置まで行った中で、わかりにくいと思った部分や2台のカメラの違いについて書きたいと思います。
わかりにくいポイントその1
ソラコム社さんのクラウドカメラサービス(ソラカメ)は、アトムテック社さんの監視カメラ(Atom Cam)とコラボしたサービスの名称です(カメラの名前ではない)。
また、アトムテック社さんのスマホアプリを使えば、モーション検知、見守りサービス(アプリ)を利用することができます。
ソラコムさんの「ソラカメ」のメリットは、
– 契約に応じて一定期間(1週から4週程度)クラウドに動画を保管しておくことができるようになること
– APIを通じてカメラ本体や動画の加工などができること
にあります。
ソラコムさんはIoT全般を扱う大きな会社なので、他のサービス(SIMやデータ管理など)と統一的なAPIが利用できるのは魅力的です。
スマホからの操作や監視はAtom Camのアプリを使い、ソラコムさんのサービスにアクセスするには原則的にウェブを使います。(ただし、ソラカメのライセンス適用はAtom Camのアプリから行います)
わかりにくいポイントその2
次は、ソラカメのライセンスについてです。
ライセンスの種類と価格は、ソラコムさんの公式ホームページ(リンク:こちら)にあります。
ライセンスには「クラウド常時録画 ライセンス」と「クラウドモーション検知無制限録画 ライセンス」の2種類があります。この違いもわかりにくいポイントかと思います。とくに、後者の「クラウドモーション検知無制限録画」は意味が。。。
端的にいうと、前者は(言葉通り)「ずーっと録画(保存)」、後者は「何かあったときだけ録画(保存)」という意味です。
一般的に、監視カメラっていうと「ずっと録画しっぱなし(前者)」です。
ですが、録画した動画を確認するケースというのは、きっと「何かが映り込んだとき(ソラカメでは「イベント」といいます)」ですよね。
映画で見るように、強盗が押し入ったところだけ確認するみたいな。
このように「イベントだけ確認(保管)できれば効率的なケース」では、後者のライセンスでもオッケーです。
特に、監視カメラはWifiが届かないところに設置するケース(山の中でクマが来るか監視するなど)があります。
この場合、通信量を抑えるためには後者のライセンスの方が有利です。
弊社のAtom CamはWifi圏内にありますが、Atom Cam2は常時録画ライセンス、Atom Cam Swingはモーション検知無制限録画ライセンスを適用しています。
Atom Cam2の特徴
図3:Atom Cam2を開梱したところ
Atom Cam2はコンパクトで軽量な監視カメラです。
開梱した際、穴の空いた鉄製の円盤が入っているのが気になります。
本体の底面は下図のようになっていて、ここにマグネットが入っています。
鉄製の円盤を設置箇所に固定して、マグネットで本体をくっつけられるということですね。
図4:Atom Cam2の底面
給電はType Cになっていて、コネクタ部にぎゅっと差し込む仕様にすることで耐候性(風雨)を保証しています。
図5:Atom Cam2 給電ポート
設置の際の注意点としては、縦置きか、逆さに吊るすかのいずれか、となっています。
本体は横置き(柱につけるなど)も余裕でできそうですが、アプリの設定で画像を90度回転することができないため、横向きの動画が録画されてしまいます。(回転は180度のみ)
アプリの話なので、そのうち任意角の回転がサポートされるかもしれません。
Atom Cam Swingの特徴
図6: Atom Cam Swingを開梱したところ
Atom Cam Swingは「首振り機能」がついた監視カメラです。
Atom Cam2は定点観測しかできませんが、Atom Cam Swingでは「アプリからカメラを旋回させる」、「イベント(モーション、サウンド)に追従する」といったことができます。
Atom Cam2に付属していた鉄製の円盤が付属していませんね。
図7:Atom Cam Swing 底面
底面(上)を見てみると、Atom Cam2とはまったく違っていて、三脚用のネジ穴と給電ポートがあります。
給電ポートが真下を向いているので、付属のケーブルは先が直角に曲がったものになっています。(長いケーブルを買うときにはご注意ください)
図8:Atom Cam Swing 付属ケーブル
イベントに追従する設定で利用しているのですが、イベントを検出していないときに「あらぬ方向を向いて休んでいる」のが気になります。(壁の方とか)
Atom Cam2とAtom Cam Swingの利用シーン
Atom Cam2はAtom Cam Swingと比較して、決まった場所に固定する場合に有利です。
– ビス等で固定したい
– 逆さまに設置したい
Atom Cam Swingは首振り機能がありますので、以下の点でAtom Cam2より有利です。
– 場所を移動して使いたい(三脚が使える)
– なにかあったときにカメラを回転したい(見守り)
駆け足でAtom Cam2とAtim Cam Swingの製品情報、soracom社のソラカメサービス(ライセンス)について見てきました。
次回以降はソラカメのAPIについて書きたいと思います。
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